[まとめ] [ディスコグラフィ] [セットリスト]


ラストアルバム “RORO” で知られることが多いバンド BOaT (BOAT)。NATSUMEN の前身と認識している人も多いかもしれません。 “RORO"はジャパニーズ・ポストロックの名盤と紹介されることも多いですが、BOaT を単なるポストロックバンドとして片づけてしまうのは非常に惜しいものがあります。

初期は胸キュンポップなメロティの中に日本語、英語、中国語、フランス語が入り混じったエキゾティックな歌詞を載せたギターポップ。 徐々にプログレッシブでサイケデリックなミクスチャーロックへと発展し、ポストロック的なアプローチへと繋がっていくまでに “RORO” を含めて 4 枚のアルバムをリリースしています。

アルバムやシングルは Spotify や Apple Music で聞けるようになりましたが、それ以上調べようとすると壁にぶち当たるのがこのバンドではないでしょうか。 Wikipedia のページ BOAT - Wikipedia はあるものの、 2000 年ごろの Web ページは現存していないことが多く、詳しいことを調べようとするとなかなか情報が見つからないように思います。 私自身は、リアルタイムでアルバム発売やライブに立ち会えていませんので、雑誌や Web で調べた内容が中心ですが、 プロフィールやライブのセットリスト、入手が若干難しいレコードやコンピレーションアルバムに収録されている楽曲等について、このサイトで情報を整理しています。

ここに載っていない情報、間違いの指摘、コメントなどお待ちしております。


BOaT (BOAT, boat, ボートとも書かれる) は、日本の 5 人組ロックバンドである。1996 年に結成し、2001 年に事実上の活動休止。1 当初は「東京ヲ拠点ニする男2女3の、原宿POP&中華SPORTSバンド。」を自称していた。 2

メンバー 2

A.S.E: Guitar, Vocals 別名: ASE 3, ∀.S.E 4, (のちに AxSxE, AxSxEx, A×S×E など).
バンドのリーダー。BOaT 結成前から、スペースカンフーマン等でギタリストとして活動。 BOaT の活動が事実上休眠状態になった後は、 NATSUMEN の活動を経て、 TOKIO、木村カエラ、近田春夫、lyrical school、BiS への楽曲提供や、 レコーディング・エンジニア、ミキシング・エンジニア、プロデューサーとして活動中。 NATSUMEN 時代から AxSxE 名義が多くなってきたように思います。

アイン: Miming, Vocals 別名: AINE 3 .
ミミングとは、サンプラーのことを騙されて「ミミング」と教え込まれていたことから。最終的にはギターとなった。 5 BOaT の活動が事実上休眠状態になった後は、NATSUMEN への参加や、おとといフライデーへの楽曲提供 6、Kovacs との共作などで活動。

しおり: Bass Guitar, Vocals 別名: SHIORI 3 .
(BOaT 後の活動はわかりませんでした)

マユコ: Drums, Chorus 別名: MAYUKO BOAT 3, マユコボート 7, MAYUKO 5.
“卒業” 後はガレージバンド The Faceful で活動。5

坂井キヨオシ: Piano, Chorus 別名: KIYOSICK 3, KIYOOSHI 5.
“卒業” 後は MUSIC FROM THE MARS, FROITO, Panaquonpé などで活動。

来歴

1996 年、慶應義塾大学の音楽サークルで知り合った A.S.E と坂井、しおり、マユコの 4 人で結成。当初はジミヘンのコピーバンドで、録音やテープ作りばかりでライブは行っていなかった。 8

1997 年末に、アインが東急東横線で坂井キヨオシの家に遊びに行く途中の A.S.E に声をかけたことがきっかけとなり、アインがバンドに加入。9 この頃から渋谷エッグマンを中心にライブ活動を開始する。10 11 年末には、フリーカセット「カセット・ボート」を発表。11

1998 年、7 月にバッド・ニュースからデモ音源を収録したファーストアルバム「フルーツ ☆ リー」をリリース。 インディーズながら、ロッキングオン・ジャパンでニューカマーとして紹介されたのを初め音楽誌で絶賛される。5 11 月にはニューヨークで行われた CMJ Music Marathon に参加。12 13

1999 年、下北沢シェルター、十三ファンダンゴで初のワンマンライブを開催。 10 下北沢シェルター・十三ファンタンゴのワンマンライブは、店頭でのチケット販売はなく、「BOAT THE VIDEO KILL KILL TICKET ~ボート先生」というビデオを購入し、会場にビデオを持参した人のみ入場できた。14 15 16 3 月にバッド・ニュースからセカンドアルバム「SOUL, THRASH, TRAIN」をリリース。

2000 年、6 月に east west japan より、マキシ・シングル「狂言メッセージ」をリリースしてメジャー・デビュー。 17 8 月、EL-MALO の會田茂一プロデュースのサードアルバム「Listening Suicidal」および限定アナログ盤「Listening Extra」を同時リリース。

2001 年、4 月にラスト(ミニ)アルバムとなる「RORO」をリリース。前作までとは大きく路線を変更し、ポストロック・プログレッシブポップ色の強いアルバムとなった。 9 月 28 日に CLUB Que で行われたライブで、坂井、しおり、マユコが"卒業"し、事実上の解散となる。 18 19 20 21

メンバーの"卒業"後は、活動は A.S.E とアインが中心となって結成したフリー・ジャズバンド NATSUMEN にシフトしていった。

ディスコグラフィ

[ディスコグラフィ] を参照してください。

ライブ

[ライブ] を参照してください。

出演

  • 1998-12-25 FM OSAKA EZM 8
  • 2000-08-25 BAY FM radio-direct vol.21 guest 22

外部リンク

公式

“Rock the boat” は坂井キヨオシさんが管理していたようです (参考)。

メンバー SNS

坂井さん以外の SNS は見つかりませんでした。

コミュニティ

2ch/5ch 過去ログ

その他


  1. 2001-09-28 のライブで 3 人が"卒業"した以降も、A.S.E とアインによるデュオとして散発的な活動 (例: NEVER WEAR OUT YOUR SUMMER!!!| 2002 | LIVE REPORT | CLUB Que WEBSITE や 2004 年の GUT 1+1 への曲提供) があったため、Rate Your Music では 2004 年が解散とされている (Artist Profile Submission #1707248 - Rate Your Music) が、 2001-09-28 の"卒業"を以て BOaT が(実質的に)解散したと見做している取り扱いが多いため、ここでも同様に扱う。 明確な解散宣言は成されていないと思われる。 ↩︎

  2. Rock the boat : Welcome to boat’s home page (Internet Archive, 2000-03-06 時点のアーカイブ) ↩︎ ↩︎

  3. “INDIES ATTACK! ACT.4”. B-PASS. 1999 年 8 月号 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  4. “BOaT マユコ”. リズム&ドラム・マガジン 2000 年 09 月号. p.p. 44-45 ↩︎

  5. east west の過去サイト (Internet Archive, 2001-04-14 時点のアーカイブ) ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  6. オオシマトモヒロ. (2018, November 10). 【NEWS】小島みなみと紗倉まなによる音楽ユニット、おとといフライデー 1 年ぶりのニューシングル発売決定. Indiegrab. ↩︎

  7. TFM のプロフィール ↩︎

  8. EZM 4 LIFE [過去のインタビュー内容] ↩︎ ↩︎

  9. JUNGLE LIFE WEB –jungle.ne.jp– boat 1999.4 (Internet Archive) ↩︎

  10. FACTORY8 #0006 boat PROFILE にメンバー紹介がある。 フライヤーは FLIER GRAPHIC LIBRARYで見られる ↩︎ ↩︎

  11. SPECIAL TALK [0913]. (n.d.). Yahoo! アンリミテッド HYPER BLOODS NET CITY. (Internet Archive) ↩︎ ↩︎

  12. CMJ Music Marathon の広告にバンド名が掲載されている. CMJ New Music Report. November 2, 1998, Issue 594, Vol.56 No.7. p.p.17 ↩︎

  13. Bad News の広告ページ “BOAT ってこんな奴! 連載第一回 ASE(ギター&ボーカル 担当)”. ROCKIN’ON JAPAN 1999 年 4 月号 vol.166 ↩︎

  14. 1999 年 1 月-下北沢シェルター – ロフトアーカイブス ↩︎

  15. X の Post

     ↩︎
  16. X の Post

     ↩︎
  17. So-net 内のインタビューページ music club on line (Internet Archive) ↩︎

  18. Rock the boat : Welcome to boat’s home page (Internet Archive, 2001-12-22 時点のアーカイブ) ↩︎

  19. Clingon vs BOAT | 2001 | LIVE REPORT | CLUB Que WEBSITE ↩︎

  20. 黒田. (2015, December 2). 第 3-1 回『ぽわん』 ~ コラム:下北沢は通過点でかまわない. 下北沢情報サイト【しもブロ】↩︎

  21. Ymkx (2023, December 8). [4 本目]下北沢に居着いた決定的な出来事は、BOAT というバンドとの出会い. note(ノート). ↩︎

  22. Total Indies Music SIte e-direct.. (Internet Archive) ↩︎