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挫・人間の2ndアルバム、テレポート・ミュージック。 僕が良くやりがちなパターンなのですが、いろいろ聴きたい音楽を調べているうちにYouTubeで「セルアウト禅問答」のPVを見てフォーリンラブ、Apple Musicで一聴してすぐCD買った。

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歌詞に出てくる「ナゴムの遺伝子」だとか「グミチョコ」だとか「美術館で会った人です」だとかラノベっぽいタイトルのM5「可愛い転校生に告白されて付き合おうと思ったら彼女はなんと狐娘だったので人間のぼくが幸せについて本気出して考えてみた」とかちょくちょく入れ込んでくるサブカル感、そしてアルバムに共通する自意識過剰をこじらせてしまったタイプの妄想的な世界観、引きこもりサブカルこじらせタイプ(僕)は強烈なシンパシーを感じてしまった。

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ストレートに無条件に「アイラブユー」と言いたい自分自身の愛情表現と、それを冷静に見つめる超自我的の二つが葛藤を繰り返す自意識のぶつかり合い。

ラップバトルっぽい「下川 vs 世間」では自分が脳内で作り上げた世間との脳内バトルが繰り広げられるところとか聞いてると「うわ、めっちゃわかる……」となり、同時に自分の頭の中が覗き見られてるようで恥ずかしい。

このアルバムで最終的に辿り着いた着地点が例えばセルアウト禅問答でのヤケクソの「アイラブユー」だったというところも好きなんですよね。

中心にあるのが「アイラブユー」である点が、自分の「敵」に対する脳内の憎しみをグツグツと煮詰めたような前作の「苺苺苺苺苺」とは少し違うと思う。楽曲的にも世界観的にも段違いにポップになってて、(いい意味で)J-POPとして聞いてて楽しい。メタな視点からこじらせの気持ち悪さ(?)をバカバカしさに変換することに成功しているので、マイルドながらもちゃんとこじらせてる(???)ので「前作より丸くなったよね笑、ちょっと物足りないかな」みたいなのとも違うし。

ライブも行って、イメージに違わぬ妄想爆発ぶりで、そこいらに溢れる凡百の軟弱シティポップバンドなんか比べ物にならないほど最高に良かった。

9月に出る新譜も本当に楽しみで、早く聴きたい。